これからITコンサルタント、システムエンジニアを目指すキミに「伝えておきたい3つのこと」

髙梨賢です。私が技術責任者を務めるアチーブメントシステムズは、2016年11月にスタートした会社です。
私は11月のスタートと同時に経営に参画しましたが、それまではITコンサルティング会社でプロジェクトマネージャー、
技術責任者として延べ100億を超えるプロジェクトを担当してきました。

ここでは、ITコンサルタントやシステムエンジニアを目指そうとしているみなさんに、
これからの時代、どのように学び働いていくべきかを、これまでの私の経験をもとにお伝えしたいと思います。

髙梨 賢Takanashi Ken

アチーブメントシステムズ株式会社
取締役 技術本部長(CTO)

日本大学理工学部物理学科卒業後、システムエンジニアとして就職。24歳で10名を超えるメンバーを持ち、東証一部上場企業の10億円超プロジェクトで実績を出す。その活躍が認められ数々の大型プロジェクトを歴任し、プロジェクトマネージャーとして延べ100億円を超えるシステム構築実績を持つ。的確な状況分析と判断力に定評があり、様々なプロジェクトからも頼りにされる存在として活躍。2016年11月アチーブメントシステムズ取締役技術本部長(CTO)就任。

プログラミングスキルは本当に必要か?

プログラミングスキルは本当に必要か?
ここ最近、AIという言葉をメディアで見聞きすることが圧倒的に増えました。
ITの知識、プログラミングの技術はもはやビジネスの必須スキル!そんな空気すら感じます。
そんな空気のなか、「今までITもプログラミングもふれたことがないし大丈夫だろうか?」「ふれてはいるけど実際に通用するだろうか?」そんな不安や疑問を持っているのではないでしょうか。

しかし、本当にプログラミングスキルは必要なのでしょうか?
私の経験を通して一緒に考えていただきたいと思います。

私が就職した2000年当時はドットコムバブルでした。インターネット企業であれば株価が右肩上がりの時代。Yahoo!の株価が連日注目され、様々なネット企業のテレビCMがバンバン流れていました。 そのようななか私は、物流企業のIT子会社に就職しています。様々なものがインターネットというデジタルでバーチャルな世界でやり取が進んでいくとしたら、逆にアナログでリアルな世界でのモノを運び届ける仕事に希少価値が出ると考えたからです。その後、ITコンサルティング会社に転職し物流業界の詳細な内部事情までは分からなくなりましたが、2016年以降Amazon.comから佐川急便が撤退し、そのあとを引き継いだヤマト運輸もAmazon.comの物量の増加に苦戦していることからも分かるように、物流の必要性と重要性は増し続けています。

この話をしたのは、私の選択が正しかったということを証明したかったからではありません。10~20年後、どのような社会になるかをみなさんに想像していただきたいと思ってこの話をしました。 2045年シンギュラリティの時代が訪れるといわれています。AI、機械学習、ディープラーニングの活用が進み、機械が人間の仕事を代替していくといわれています。
そのようになるところもあるし、そうならないところもあると思います。
大事なのは、その流れを予測し、10年後20年後みなさんが社会の一員としてどのように働いていたいかを考えること。
そして、その通りの生き方が出来るようになっていることではないでしょうか。

私は、これまで経験したプロジェクトで、いくつものITシステムを構築してきましたが、
シンプルに表現すると「システムは『データ』と『プログラム』の組み合わせでできている」と考えるようになりました。
もし仮に「この2つの要素のうちどちらが大事であるか選びなさい」と言われたら、皆さんはどちらを選ぶでしょうか。

私は『データ』を選びます。

ITシステム構築において大事なのは『データ』に関する知識や技術、「データデザイン(データ構造の設計)」とシステムで発生する「データ」そのものなのです。
それはなぜか。さまざまなビジネスの活動の予定や実績、予測や事実は、プログラミングを通して処理された結果である『データ』として蓄積されるからです。そして、その『データを』もとに、さまざまな分析・解析ツールやソリューションを通してビジネスを改善し、次のビジネスをどう想像するかに活用されています。そして、この先さらにAIが利用されることが一般的になれば、AIが分析し予測するもととなるデータの蓄積の重要さが増していくはずです。

プログラミングの相対的価値は
低下していく

つまり、プログラミングの相対的な価値は低下し、データの価値は増加していきます。 そのような時代の到来が予想されるなか、どのように学び働いていくべきでしょうか。

ITコンサルタントやシステムエンジニアのキャリアは、手続きをコンピューターに実行させる『プログラム』を製作していくプログラマーや、その『プログラム』が仕様書通りに動作するかを確認するテスターからスタートしていきます。そのキャリアを積むことで手続き型の思考習慣が身に付き「どのように処理するべきか」という問題を最適化するための知識や技術が向上していきます。

しかし、AIが一般化しさまざまなシーンで利用されるようになったとき、今までと同じように『プログラム』を書くことが、これまでと同じように価値のあるものとして扱われるでしょうか。
もちろん、高度な知識・技術・ノウハウを必要とする先進的な分野でのプログラミングは残っていくでしょう。一方で商業的な部分でのパターン化されたプログラミングはAIに代替されていくと予想しています。

一方で、データを取り扱う基盤技術は、ここ30年ほど変化していません。その大きな流れはこの先も変わらないように思います。そして、データベースを取り扱うための知識や技術は『プログラミング』とは全く異なり手続き型の思考ではなく、定常的な状態を表すデータ構造とデータ内容を定義し思考する力が求められます。
したがって、多くのIT系人材の成長過程で得られる思考とは異なる質の思考が求められるため、通常のキャリアの積み重ねではデータを取り扱う知識や技術は習得しづらいのです。
つまり、プログラミングの相対的な価値が低下していくなかで、人材としての価値を維持していく為には、キャリア形成に工夫が必要になります。意図して『データ』を取り扱う知識や技術の習得を設計し、必要とされる人材に成長していくことが必要となります。

そしてAIにおける『データ』の位置づけを考えるとその重要性はますます増します。
AIは何を学習しているか。AIは定常的な状態を表すデータとその意味と価値を学習しています。
したがってデータの蓄積とデータに対しての意味付け・価値づけが欠かせなくなるし、それができる知識や技術の重みがさらに増してきます。

これからは、『プログラミング』を扱うことで習得する手続き型の思考よりも、『データ』を扱うことによる定常的な状態を定義し思考する力が重要になりますし、それを意図して学んでいくととが大切となるはずです。

AIが一般化した際のITシステムにおける重要性

データをデザインできる『人』になることが大事

このままのペースでITが発展していけば、AIは誰でも取り扱える技術になっていきます。
そしてAIの活用には意味付け・価値づけされた『データ』が欠かせなくなります。
より有利なのは?より勝てるものは?より優れているのは?
より美しいのは?より最適なものは?より素晴らしいものは?
『データ』の蓄積とそれに対する意味付け・価値づけがあってこそAIは活躍します。
そして、その意味付け・価値付けを用意するのは私たち『人』なのです。

しかし『プログラム』を学び働く場は多くあっても、『データ』を学び働く場がないのが現状なのではないでしょうか。私はアチーブメントシステムズを通して、『データ』を学び働く場を増やしたいと思っています。『データ』をデザインできる『人』をもっと増やし、AIを活用しより『人』が果たすべき役割を果たせるステージをつくっていきたいと考えています。

私が技術責任者を務めるアチーブメントシステムズは、アチーブメント株式会社のITチームが分離独立してスタートした会社です。その母体であるアチーブメント株式会社は人材教育コンサルティングのサービスを提供していて、その教育コンサルティングの基盤として『選択理論』という心理学を用いています。

この心理学では、人は願望に向かって行動すると考えます。
スマートフォンのアプリにメッセージが届き、「メッセージが届いた」という原因があるから「メッセージを読んで返信する」という行動があるのではなく、「メッセージを返信して何か実現したい」というゴールがあるから「メッセージを読んで返信をする」という行動があるのだと考えます。
約束の場所や日時を調整をしたい、楽しいこと嬉しいこと悲しいこと憤りを感じていることを共有したい、メッセージをやり取りして繋がっている感覚を得たいという手に入れたい何かがそこにあり、それが行動を促している。つまり、何をするか(行動)が先にあるのではなく、何を実現するか(ゴール)が先にあるのだと『選択理論』心理学では考えます。

ITシステムで考えれば『プログラム(行動)』ではなく『データ(ゴール)』を考えることが重要だということになります。私の経験、そして、『選択理論』心理学を基盤としたこの考え方がもっと広がれば、AIが一般的になる社会でAIを真に活用できる人材をもっと増やしていけると確信しています。

AIを脅威ではなくAIを味方にする。その力はみなさん一人一人に内在しています。
『データ』をデザインしデータを意味付け・価値づけできる『人』になりましょう。

そしてみなさん一人ひとりがITコンサルタント、システムエンジニアとしてそれぞれに個性を活かし、内在する可能性を最大限発揮できるようになっていただきたいと願っています。

おわりに

人材教育業界におけるITの可能性は無限大です。
私は、私たちの事業における『人』に関するあらゆるデータを蓄積し、その秘密を科学的に解き明かしたい。
そう思っています。そうすることで、より多くの『人』が自らが求めるものを明確にし、AIと協調協働しながらより豊かな社会を創造することができると考えています。

IT技術には無限の可能性があります。しかしながら、それを取り扱うのは『人』です。 『人』の仕事がAIに代替されるシンギュラリティが到来したその時に、私たちは人間が豊かに暮らす社会を創り出す源でありたいと思います。

もし私たちに興味がある、一緒に働いてみたい、そう思った方は
インターンやCodecheckの試験に参加してみてください。意欲あるみなさんの力を貸りたいと思っています。
一緒に『人』に内在する可能性が最大限発揮される未来を創りましょう。